2021.04.05

物語を受け継ぐ場所

岩手県花巻市にあるマルカン百貨店の6階にある「マルカン大食堂」へ。

 

マルカン大食堂は、まちのシンボルでもあった「マルカン百貨店」の6階にあり、昭和レトロな食堂としても全国にファンがいた場所だったらしい。しかし、耐震問題や業績不振により2016年6月に百貨店ともども閉店を余儀なくされた。
しかし、地元高校生の「6階の食堂部分だけでも残して欲しい」という署名活動をきっかけに、百貨店の一部の階をリノベないし、当時の面影そのままに息を吹き返した全国的に見てもかなり稀有な場所だろう(だいぶはしょってますが、たぶんそんな感じ)。詳しくは書籍「マルカン食堂の奇跡」やこちらの記事をご覧ください。

 

平日なのに老若男女問わずひっきりなしに訪れるお客さん。このコロナ禍のご時世においてほとんどが地元の方だと思われる。目の前の大通りはまったくひとけがないのにここだけ賑わっていて、「愛されてる場所なんだなー」ってのがその場の雰囲気から伝わってきた。

 

すべて壊してまったく新しいものをゼロからつくるのではなく、その土地にある物語や魅力をどうアップデートして伝えるか。それをちゃんと形にしたすてきなプロジェクトだと感じた。この場所、かなりスキです。

 

「オレら頑張りました! ほら、オシャレでしょ!」みたいな押し付けがましい雰囲気が一切ないのもいい(いい意味で)。
手がけたのは上町家守舎の小友康広さんというかた。もちろんお会いしたことはないけど、次回来訪時はマネタイズ含め、じっくり話を聞いてみたい。