2025.06.10

大阪万博のウラで
4月以来となる地方出張の訪問先は名古屋。もちろんロケ前日に現地入りして、視察という名の観光に繰り出します。今回のお目当てはこちら。
リニモです。
リニモとは、愛知高速交通が運行している新交通システムで、磁気の力で走るリニアモーターカーの一種。
ちなみに東京の都営大江戸線もリニアモーターを動力源としていますが、多くの人がイメージする“浮いて進む”ものではなく、あくまでレールの上を車輪が転がって進む「鉄輪式リニア」という方式の乗り物。
その点リニモは「浮上式リニア」といって、正真正銘、浮きながら進むやつです。この未来的な乗り物を体感すべく、名古屋駅から地下鉄で約30分かけて、リニモの起点である藤が丘駅へ。
未来的とはいっても、開通したのは20年前。あの「愛・地球博」の長久手会場へのアクセスを目的につくられたのだそう。
いざ乗車すると、肝心の乗り心地は普通の鉄道とあまり変わりません。ただレールも車輪もないので、摩擦で発生するスキール音が皆無。小さなRのカーブでも静かで滑らかなコーナリングを見せてくれます。あからさまにふわっと浮く感覚はなかったものの、駅のホームからリニモを観察してみると、ドアが開く前に車体が沈み、発車直前で車体が持ち上がるのを目視できました。
当初の目的は達成できましたが、せっかくなのでぶらり途中下車します。
大阪万博が絶賛開催中ですが、私も万博を味わうために「愛・地球博記念公園駅」で降りてみました。公園の正面ゲートには「EXPO 2005 AICHI」の文字が。
先述のとおり、2005年に開催された愛・地球博の長久手会場跡地に整備された公園で、めちゃくちゃ広大な敷地(東京ドームおよそ40個分)の中に大観覧車や展望台、万博記念館、茶室など多数の施設が点在。2022年には園内に「ジブリパーク」がオープンし、公園全体では年間280万人もの来場者がいるそうです。
20年前の万博跡地と聞いてもっと寂れた場所をイメージしていたものの、園内の道や植木は隅々まできれいに整備され、荒れたところは一切なし。その分、維持管理には相当なお金がかかっているに違いありません。
平日夕方とはいえ、もう少し人がいてもいいのでは……とは思いましたが、万博開催時の熱気を想像しながらレガシーを散策するのは面白い体験でした。
大阪の夢洲も、20年後に行ってみよっかなと。
(高山)