2025.09.01

スーパーフォーミュラ観戦(仕事)

この夏、最もテンションが上がった取材先といえば富士スピードウェイです。
国内最高峰のフォーミュラカーレース「スーパーフォーミュラ」のメカニックにインタビューする企画で、マシンの搬入日と決勝レース当日の2回にわたって訪問しました。
 
小学生でモータースポーツにハマり、F1日本グランプリを3年連続で観戦(伝説のセナ・プロ対決のとき)、今に至るまでレース雑誌を毎月購読しているにもかかわらず、国内レース観戦でサーキットを訪れるのはこれが初めて。
 
結局テレビやスマホでレースを見るのが定着してしまったのには、生観戦だとレース全体の状況が把握しにくそうとか、サーキットまでのアクセスが不便そうとか、時間と労力をかけてまで本当に現地に行く価値はあるのか、といった疑念が付きまとっていたからなんです。
 
でも実際に行ってみてわかったのは、ただ単に自分が食わず嫌いをしていたということ。
アクセスが不便と言っても、富士スピードウェイは都心からクルマで2時間ほどの距離。もっと不便な場所でやるイベントだってザラにあるので何ともありませんでした。また自分で書いていてアホらしくなるほど自明の理なんですが、マシンの音、匂い、スピード感は生で体感すると圧倒されます。なぜ何十年もこのリアルを味わってこなかったんだ俺は。
 

 

 
レースそのものも興奮しましたが、最も驚いたのはサーキット全体に充満している多幸感。「男くさい」「怖い」「マニアック」といったレースのステレオタイプとはかけ離れた世界が広がっていたことです。
 

 

 

 
レースは芝生に寝転んで観ることもできるし、ご当地グルメからドライバー監修メニューまで食べ物の選択肢も豊富。キッザニアとコラボした子ども向けの企画(チームスタッフやレース運営の仕事を体験できる)があったり、縁日や水遊びができるプールがあったり、レース後にはお客さんをコース上に入れてのアフターパーティーが催されたり(レース直後のドライバーによるトークショーやDJプレイも)と、丸一日楽しめる「フェス」のような仕立てになっていて、初めてサーキットを訪れた制作チームのスタッフも「これなら家族も連れてこられる」「仕事でフジロックに行けない悲しみを晴らせた!」と声を弾ませておりました。
 
僕自身も間近で見るフォーミュラカーにキャッキャし、推しの大湯都史樹選手が監修したカレーに舌鼓を打ち、特価で売っていたモデルカーをお土産に買って……と、童心に帰ってサーキットを満喫してしまいました。もちろん本来の目的である取材もバッチリやってきましたのでご安心くださいませ。
 

(高山)